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【地域猫】猫と人が共生できる地域へ

【地域猫】猫と人が共生できる地域へ

【地域猫】猫と人が共生できる地域へ

ある日、突然我が家の庭先に来るようになった猫。首輪をしていないし、人の気配を感じると逃げていく様子から、どうやら野良猫のようだ。
どこかの家でエサをもらっているのか、用を足す時だけ我が家の庭を使う。何度も糞尿処理をして、猫避けも試してみたが、我が家をトイレと認識しているようで困った…。 それどころか、愛車に上った痕跡まである!全く憎たらしい!

こんな経験はありませんか?猫嫌いではなくても、我が家に被害をもたらす野良猫は嫌ですよね。

でも、猫には罪は無いのです。野良猫は人間の勝手がもたらした被害者です。
不妊去勢手術をしていない飼い猫が自由に屋外へ出た結果、野良猫が繁殖したり、飼えなくなった猫を捨てたなど、いとも簡単に野に放ち、見捨てられた小さな命なのです。

猫好きの人は、そんな野良猫を放っておけない気持ちになり、ついエサをあげてしまうことがあります。しかし、野良猫の生活環境は良いものではありません。
栄養失調だけでなく病気、天敵や交通事故など、外の厳しい環境にさらされているため、生存率はとても低いのです。野良猫の生存率は子猫の場合は約10%~20%、成猫の場合は約4年と言われています。
野良猫の保護を目的としないエサやりは、糞尿などで地域に迷惑をかけたり、意図しない繁殖により、結果的に不幸な猫を増やしてしまうこともあります。

しかし、目の前にある小さな命を見捨てるわけにはいきませんよね。快く共生していける環境づくりができたら、人にも猫にも良いですね。
地域住民にも猫にも優しい社会活動【地域猫活動】についてお話します。

地域猫とは

地域猫とは

地域猫とは

地域猫活動とは何かですが、地域の理解のもと地域住民やボランティアの協力により、飼い主のいない猫の不妊去勢手術を施したり、新しい飼い主を探して飼い猫にするなど、将来的に野良猫を減らしていく目的のもと行われている活動です。
地域住民の合意を得て、特定のエサやり場やトイレの場所が設けられます。

地域猫活動により、地域で管理されている猫のことを地域猫と言います。
不妊去勢手術を受けた猫は地域猫と分かるように、片耳の先をV字にカットされた「サクラ耳」をしています。

このような活動により、望まれずに生まれる猫が増えるのを防ぎ、野良猫による被害の減少が望めるので、猫嫌いの人からも一定の理解を得られやすく、猫にとっても安定した生活を送れるようになります。

地域猫活動のメリット

地域猫活動のメリット

地域猫活動のメリット

地域猫活動は、むやみに猫を可愛がっているだけではなく、人にも猫にも良い地域づくりをしている活動であることがわかりますね。
ですが、地域猫活動を遂行するためには、自治体や動物愛護団体、地域住民などの協力が必要です。

では、地域猫活動にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

  • 野良猫の繫殖を防ぐことができる
  • 糞尿被害が少なくなる
  • ゴミ置き場などが荒らされにくくなる
  • 発情期によるケンカや鳴き声の被害がなくなる
  • 猫の健康や福祉を向上させることができる
  • 地域住民のコミュニケーションや協力が促進される

地域猫活動のメリットをひとりでも多くの人が知ることで、認識を広め理解が得られると思います。

地域猫活動で注意すべきこと

地域猫活動で注意すべきこと

地域猫活動で注意すべきこと

先ほども書きましたが、地域猫活動には地域の理解と協力が不可欠です。
「さあ、地域猫活動を始めよう!」と言っても、そう簡単には始められません。地域住民の中には猫アレルギーをもっていたり、猫が大嫌いという人も少なくないので、ルールやマナーなどしっかりとした計画を設け合意を得ないと、トラブルのもとになりかねません。また、活動中の苦情やトラブルに対処する体制も整えておくことが求められます。

地域猫活動を始めるには、以下のような手順が必要です。

◆地域での話し合い

地域住民や町内会・自治会の役員などと問題点や解決策について話し合います。活動の趣旨を十分に説明し、地域の理解と協力を得ます。

◆計画作り

飼い主のいない猫の生息数や性別を把握し、活動のルール(餌やりの場所・時間・量、トイレの設置・清掃など)や役割分担を決めます。

◆不妊去勢手術

猫は年に2~3回出産し、一度に4~6匹程度の子を産みます。増やさないためには不妊去勢手術をする必要があります。飼い主のいない猫を動物病院で不妊去勢手術を実施するために捕獲器で捕獲します。処置後は手術済みであることがわかるよう耳先をV字形にカットして、元の場所に戻します。一部の自治体では、不妊去勢手術に助成金が出る場合があります。

◆その後の管理

ルールを守ったエサやり(時間・場所・量の管理)やトイレの清掃などで、猫の健康と地域住民との共生を目指します。

地域猫活動について詳しくは、お住まいの自治体にお問い合わせするか、日本動物愛護協会など動物愛護団体のホームページをご参照ください。

■参照:群馬県 動物愛護センター

■参照:公益財団法人

■参照:一般社団法人 日本動物保護センター

地域猫活動の実施事例

地域猫活動の実施事例

地域猫活動の実施事例

日本国内では多くの自治体や団体が地域猫活動を推進しており、その成果や効果について報告書や事例集が公開されています。

いくつが事例をあげます。

●埼玉県新座市

地域猫活動の取り組み事例をまとめた「地域猫活動実践ガイドブック~野良猫を減らすために」を作成しています。このガイドブックでは、地域猫活動の目的や方法、成功事例やトラブル対策などが詳しく紹介されています。

●神奈川県横浜市

地域猫活動の発祥の地であり、古くから運動に取り組んできました 。横浜市は、野良猫による苦情件数が2003年の3,683件から2019年の1,478件まで減少したと発表しています。

●長野県松本市 あがたの森公園

2002年から2006年の間に地域猫活動を実践しました。活動以前は毎年多数の猫が公園に捨てられていましたが、行政とボランティアが共同して不妊手術や猫の捕獲、生態を調査管理しました。収集したデータを地域猫飼育管理カードなどで記録するなどの活動を行った結果、4年間で猫の頭数は30頭から5頭にまで減少しました。

このように、地域猫活動は日本各地で様々な形で行われており、その効果も見られています。

■参照:のらねこらむ|自治体(動物愛護センター)が公表する地域猫活動の報告書、事例リンク

■参照:ウィキペディア|地域猫|実施実例

まとめ

まとめ

【地域猫】猫と人が共生できる地域へ まとめ

猫を捨てたり、飼育放棄、虐待は動物愛護法に基づき、犯罪にあたります。猫を飼う時は、その猫の生涯に渡り世話をする強い決意をもたなければいけません。

屋外に自由に出入りする猫を飼っている方は、不妊去勢手術をして野良猫を増やさないように気をつけることが飼い主の義務です。
かわいそうな命を増やさないように気をつけたいですね。

地域猫は、地域の皆さんが見守っている大切な命です。地域猫を見かけてもエサやり場や時間などの決まりがあるので、むやみにエサを与えないようにしてください。

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